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議会質疑

PARLIAMENTARY QUESTION

厚生委員会
2007年12月14日 平成19年厚生委員会第18号

山加朱美
 私は、第百九十九号議案、東京都心身障害者扶養共済制度条例について伺わせていただきます。
 当時、昭和四十四年、都の国に先んじた画期的な制度であったこの扶養年金制度は、本年三月をもって廃止されたわけであります。しかしながら、私は、人間は過去の反省をしながら常に未来を見詰めてよりよい制度をつくり上げていく、それが人間の知恵であると思っております。
 本年六月の厚生委員会でも、私は、従前の都の扶養年金制度とこの全国制度である扶養共済制度について質問をさせていただきました。その際、東京都は、全国制度に参加という可能性があったからこそ、従前の都制度を廃止できたわけであります。今後は、この全国制度に期待をつなぐ多くの障害者のために、責任を持ってこの制度へ参加できるよう制度をぜひとも再構築していただきたいと要望いたしました。
 今回、その全国制度であります扶養共済制度条例が提案をされています。そこで、確認の意味で、東京都がこの全国制度に参加する意義についてお伺いをいたします。

松浦障害者施策推進部長
 都が全国制度に参加する意義でございますけれども、この全国制度は、これまでの都の扶養年金制度と仕組みは異なりますけれども、都制度と同様に、障害者の保護者の相互扶助の精神に基づきまして、保護者が生存中、掛金を納付することによりまして、保護者が死亡した場合などにつきまして、障害者に終身年金を支給する任意加入の制度でございます。
 この全国制度に参加することは、先ほど山加副委員長がおっしゃいましたとおり、都の扶養年金制度廃止に係る代替制度として、都制度に加入した方にとって、引き続き保護者亡き後の障害者の生活の不安の軽減を図りたいという、そういう保護者の方の期待にこたえられるとともに、 都はこれまでの制度運営の責任を果たすことになるというふうに考えております。

山加朱美
 今、部長にお答えいただいたことは、加入者が最も確認をしたいことの一つであると思います。
 私は、よく障害児をお持ちの親御さんとお話しをする機会が多いのですが、親御さんは、私はこの子よりも一日でいい、長生きをしたいと必ずおっしゃいます。昔から、親より先に旅立つ子どもは一番の親不孝であるといわれております。ですから、そのようなお話で、親御さんの、一日でもいいからこの子より長生きをしたい、そんなお話を伺うときに、いつも胸が締めつけられるような思いがいたします。ぜひともこの全国制度に参加することで、親亡き後の親御さんの不安が軽減できるということは、私は都の障害者福祉施策を推進する上で大きな意義があると思います。
 ところで、国はことし三月、検討会を立ち上げて、関係団体の意見も聞きながら全国制度の見直しを検討してきたという、先ほどもご答弁がございましたが、全国制度はどのように見直されたのか、 お伺いをいたします。

松浦障害者施策推進部長
 見直しにつきましては大きく二点ございますが、一点目は、全国制度はこれまで運用金利の低下等によりまして積立不足が生じておりましたが、この不足分に対しまして、年間九十二億円を国が二分の一、それと、これまで全国制度に参加している道府県と政令指定都市が二分の一というふうに負担してきましたけれども、この公費負担の期間を延長して継続するということが一点目でございます。
 また二点目は、保険料につきましては、任意加入の制度であること、それから月額二万円という現行の年金給付水準を維持することを前提としまして、保険数理に基づいて現時点の諸条件に見合った適正な水準に改正したものでございます。
 これらの見直しによりまして、全国制度を安定的に運営し、将来にわたる年金給付を確実に行える新たな制度設計がなされたものと考えております。

山加朱美
 保護者の方にとっては、年金のように一定額が支給される制度があるということがとても重要であります。制度の安定的な運営のための見直しが実施されたと思います。
 この制度は、枠組みは国が用意するということでしたが、都が独自に対応するということはあるのでしょうか。

松浦障害者施策推進部長
 山加副委員長の都独自の対応というご質問は、都独自に低所得者の方に配慮しないのかというご指摘と受けとめさせていただきますけれども、東京都といたしましては、新しい扶養共済制度におきましても、加入する保護者の方が生活保護を受給している場合や住民税非課税の場合は、保険料の減額をしてまいります。

山加朱美
 東京都は、新しい扶養共済制度におきましても、独自に低所得者に対する減額制度を設けるように検討されているという、今お話をお伺いしまして、大変安心をいたしました。
 次に、新たな全国制度に加入できる方はいいのですけれども、条件に合わずに加入できない方も当然いらっしゃると思います。東京都心身障害者扶養年金審議会の最終答申でも指摘されていたように、保護者が既に六十五歳以上となっている方、身体障害者四級の方など、新たな全国制度には入れない方に対しても、私は、保護者亡き後、障害者へ年金的にお金を残したいという要望にこたえることが必要であると思います。
 最後に、もう一つお伺いをいたしますが、これら全国制度に加入できない方にどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

松浦障害者施策推進部長
 ご指摘のとおり、保護者が既に六十五歳以上となっている方や、身体障害者四級の方などは全国制度に加入できないことになります。
 民間金融商品の中には、この扶養共済制度に類似する、すなわち障害者が定期的に金銭を受給できるものといたしまして、生命保険会社が扱う年金特約つき生命保険とか、信託銀行が扱う特定贈与信託、特約つき金銭信託などがございます。これらの金融商品を活用することによりまして、保護者亡き後の障害者の生活の不安の軽減を図りたいという保護者の方の希望をかなえる選択肢の一つとなるよう、これらの金融商品の内容を紹介するわかりやすいパンフレットを作成するなど、全国制度に加入できない方に丁寧にご案内していく所存でございます。

山加朱美
 ぜひとも全国制度の加入対象とならない方についても、金融機関等と連携をし、民間の金融商品についてわかりやすく丁寧に説明していただくことをお願いしたいと思います。
 これまでの質疑で、従前の扶養年金制度の廃止に係る制度運営者としての責任を東京都が大変重く受けとめ、審議会の最終答申である代替制度についても着実に実施していることを、私は強く確認できました。
 今後、全国制度の立ち上げに当たっては、従前の都制度に加入していた方に対して、この新制度を紹介するお知らせを郵送したり、また、新制度に加入を希望する方に対して説明会を開催するなど、十分に対応いただけるものと思っております。
 また、新制度の周知に当たっては、ぜひとも団体等からご要望のある点字対応も実施していただけると期待をしております。
 ぜひ、全国制度への加入はもちろんでありますが、全国制度の代替商品の紹介なども含めまして、都民のさまざまな選択について丁寧な対応、そしてまた支援に努めていただきたいと思います。
 都は、障害者の親亡き後の生活の安定と福祉の向上に向けて施策を確実に実施し、総合的に障害者福祉施策を推進することを要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

出典:厚生委員会速記録第十八号https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/welfare/2007-18.html

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