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議会質疑

PARLIAMENTARY QUESTION

厚生委員会

山加朱美
 私は、陳情一五第五号の第三項に関連し、介護保険における利用料の軽減について伺います。
 社会保険制度にある介護保険においては、介護サービスを利用した場合、利用者は一割の自己負担を支払うことが原則です。
しかし、高齢者の中には、生活保護を受けないまでも、経済的に相当困難な方もいれば、また、介護保険が始まる以前の措置の時代には自己負担なしでサービスを利用していた低所得者の方もいるわけで、こうした方々については一定の配慮が必要と考えられます。
 そこで、介護保険の導入に当たり、国の特別対策として利用者負担軽減のために各種の施策が講じられたところです。さらに、今年度からは、国の特別対策の一部が改正され、国制度である社会福祉法人らによる生計困難者に対する利用者負担減免措置については、対象者の拡大が図られ、また、法施行時のホームヘルプサービス利用者に対する利用者負担軽減措置については、この七月から自己負担割合が引き上げられるものと伺っております。
 我が会派、都議会自由民主党は、昨日、宮崎政調会長を先頭に、幸田福祉局長に対しまして、これら国の改正内容に対する都としての対応について、低所得者に配慮した措置を講じるよう急遽申し入れを行ったところであります。
 このうち特に、法施行時のホームヘルプサービス利用者については、自己負担がふえる内容ですので、我が会派としてもその内容を慎重に見ていく必要があると考えます。
 そこで伺いますが、在宅サービスの柱ともいえる訪問介護について、国だけでなく、都の対応も含めまして幾つかの軽減策が実施されておりますが、まず、その内容と適用関係について、具体的に説明をお願いいたします。
野村保険部長
 訪問介護の利用料負担につきましては、国の低所得者に対する特別対策を中心として、次の三点がございます。
 まず第一に、介護保険の施行時において、措置により無料でサービスを利用していた所得税非課税世帯の方への激変緩和措置といたしまして、本来一〇%の自己負担を、当初三年間は三%に軽減し、その後段階的に引き上げ、平成十五年七月からは六%、平成十七年度からは一〇%とするものでございます。
 第二に、障害者施策によるホームヘルプサービスを無料で利用していた障害者の方が介護保険に移行した場合の激変緩和措置といたしまして、平成十六年度までの間、自己負担を三%に軽減するものでございます。
 第三に、社会福祉法人等による生計困難者に対する利用者負担軽減措置でございますが、東京都では、国制度を拡大いたしまして、法人の種別を問わず、すべての事業主体を対象に、利用者の自己負担を本来の二分の一の五%に軽減しているところでございます。
 なお、これらの適用関係でございますが、法施行時のホームヘルプ利用者であって、生計困難者に対する軽減措置の対象である方につきましては、施行時ヘルプによる軽減が優先して適用されることとなっております。
山加朱美
 ただいまの説明によれば、法施行時のホームヘルプサービス利用者の自己負担については、激変緩和措置ということで、この七月から三%が六%に引き上げられるということですが、一方で、生計困難者に対する軽減措置については、引き続き五%負担となっております。
それでいて、二つの制度の両方に該当する方については、施行時ヘルプの六%が優先するという説明でした。
 そういたしますと、生計困難者に対する軽減のみに該当する場合の五%負担との間で、負担の逆転現象が生じてしまうように思われますが、これには何らかの対応策が必要ではないでしょうか。所見を伺います。
野村保険部長
 ただいまご指摘のとおり、従来の取り扱いでは、施行時ヘルプと生計困難者軽減の両制度に重複して該当する方につきましては、施行時ヘルプのみを適用することになるため六%負担となり、生計困難者軽減の五%負担と逆転してしまうことになります。
このため、都といたしましては、新たに両制度の併用を認め、両制度の重複該当者につきましては、施行時ヘルプにより軽減された六%負担に対し、さらに生計困難者軽減を適用いたしまして、六%の二分の一の三%に軽減することといたしまして、国の改正時期に合わせて、七月から適用できるよう、現在鋭意準備を進めているところでございます。
山加朱美
 ただいまの答弁により、施行時ヘルプの該当者のうち、特に生計困難な方については、二つの制度をうまく活用することにより、この七月以降も引き続き三%負担に軽減されるということが確認できました。
 我が党は、介護保険制度を健全かつ安定的な社会保険の仕組みとして維持、発展させていくべきとの立場から、保険料や利用料については、これを安易に減免することには反対をいたしますが、経済的に本当にお困りの方でも、安心して必要な介護サービスを受けられるように、真の低所得者対策というものが必要であると考えます。
 そういった立場から、ただいまの質疑で明らかにされた今回の東京都の対応については、国の特別対策の枠組みの中で、低所得者に十分に配慮された対応であると評価することができます。
 今後とも、介護保険制度については、社会保険の仕組みとしての原理原則を踏まえた上で、真に都民にとって利用しやすい制度としていくためのさまざまな工夫や取り組みをお願いして、質問を終わります。