メインイメージ

議会質疑

PARLIAMENTARY QUESTION

本会議質疑

山加朱美
私は、提案者を代表して、議員提出議案第九号、充実した東京パラリンピックの開催を求める決議案について、趣旨説明を行います。
 今定例会の初日、石原知事は施政方針の中で、日本の底力と成熟都市東京の存在を世界に対してはっきりと示すために、二〇一六年の東京オリンピック開催を目指すと、力強く宣言されました。
 「あたらしき政治のみやこ とうざいの文化のすいを そだてゆく自由のひかり えいえんのりそうにもえて 大東京きょうもあけゆく」、東京都歌でありますが、知事の力強い宣言に、これからの東京を思うとき、まさに目の前の霧が晴れたように感じました。
 世界一コンパクトな大会や環境フレンドリーな大会など、今回提示された基本コンセプトは、我が党がかねてより主張してきた平和の世紀、環境の世紀であるこの二十一世紀に最もふさわしい五輪の姿であり、我が党の考え方と軌を一にするものであります。
 こうした中、オリンピックと同じ都市で開催されることを義務づけられた障害者スポーツの祭典、もう一つのオリンピックといわれるパラリンピックがあります。
 発祥の地はイギリス・ロンドンでありますが、その名称は、一九六四年の東京オリンピックに伴う東京大会において、初めてパラリンピックという大会愛称が使用されました。
 パラリンピックの意義については、その礎を築いたルードウィッヒ・グットマン卿が、失われたものを数えるな、残っているものを最大限生かせといっているように、人生の不条理によって障害を背負ってしまった方々が、数々の障害を克服し、自分の持つ力、体力を最大限に高め、自立と参加を見事に果たしながら、自分の限界に挑戦する姿を力強くアピールすることによって、人々に大きな感動と新しい活力、勇気をもたらします。
 こうしたパラリンピックが注目され出したのは、オリンピックと同一の開催地になった一九八八年のソウル大会からであります。オリンピックに引き続き開催されるパラリンピックによって、障害者スポーツが広く認知され、メダルを幾つもとるスター選手があらわれ、障害者スポーツの発展に大きく貢献しました。
 しかし、課題も残しています。最近では、障害の度合いに応じたクラス分けによるメダル価値の問題や、器具の高額化による先進国と途上国との違いの問題なども指摘されています。
 それだけに、東京ならではのモデルを創設することによって、これらの課題を克服し、パラリンピックのさらなる発展を求めるものであります。障害者スポーツ発展の大きな前進の一歩となるでありましょう。
 また、パラリンピック招致に関連して、社会資本整備が重要な課題となります。東京は多くの人が暮らし、集い、活発に交流する世界的大都市であり、国際化が進展する中、多数の外国人が訪れる国際都市でもあります。もとよりそこで生活し、行動するだれにとっても、東京は安全で安心できる都市でなければならないことはいうまでもありません。
 そのためにも、あらゆる角度からバリアフリーを徹底することが不可欠であります。あらゆる方法でバリアを生み出さないようにするユニバーサルデザインの考え方に基づく福祉のまちづくりへと、東京における福祉のまちづくりを一段と高いステージに移行させることが求められます。
 さらに、コンピューターネットワークがあらゆるところでつながるユビキタス技術の導入など、障害者や世界各国から訪れる数多くの人々を温かく迎え入れる仕組みづくりを構築することが重要であります。
 こうした福祉配慮が内在化されたオリンピックシステムの構築、東京都がオリンピックを開催するに当たっては、全世界に向けて、東京ならではの新しいパラリンピックを発信し、そして、障害者がスポーツに親しむ起爆剤にしていくべきと考えます。
 そして同時に、世界に類を見ない速さでいち早く高齢社会を迎えた日本が、その貴重な体験をもって、今後、世界共通の高齢化に向けて、ノーマライゼーションの新たな方向を全世界に示すことに大きな国際貢献があると思います。
 こうした意味からも、東京ならではのパラリンピックと、世界の模範となるべき、人と環境に優しい二十一世紀型の都市モデルを、先進国はもとより、アジアを初めとする発展途上の国々にぜひとも見ていただき、自国の発展の参考としていただくとともに、こうした国々と手を携えて、東京が先頭に立って、世界平和に大きく貢献していかなければなりません。
 オリンピックとあわせて充実した東京パラリンピックの開催は、その絶好の機会であると考えます。今後、都民、国民の機運をさらに盛り上げ、パラリンピック開催に都を挙げて全力で取り組んでいくべきであるとご提案申し上げ、趣旨説明とさせていただきます。(拍手)