議会質疑
PARLIAMENTARY QUESTION
各会計決算特別委員会
各会計決算特別委員会第一分科会第六号
山加朱美委員長
ただいまから平成十五年度各会計決算特別委員会第一分科会を開会いたします。
本日は、選挙管理委員会事務局、人事委員会事務局及び総務局関係の決算に対する質疑を行います。
よろしくお願いをいたします。
これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十五年度東京都一般会計決算中、選挙管理委員会事務局所管分を議題といたします。
本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
森田委員
ふだん余り質問の出ないところで質問するので……。(笑声)
ちょっと私、決算に絡んで、選挙管理委員会で、電子投票について毎年数千万の予算を組んでいるそうなので、これについてお聞きしたいんですけれども、最近の報道で見ると、アメリカの大統領選挙なんかでも電子投票が使われているというようなことも聞いています。
現在のこのようなITの進んだ社会においては、今後、電子投票の必要性がますます高まってくるのではないかなというふうに思っておりますので、現在の電子投票の、諸外国あるいは我が国において顕著な状況等があれば教えていただきたいなというふうに思います。
高橋選挙管理委員会事務局長
まず、諸外国の電子投票の実施状況でございますが、ベルギーあるいはオランダ、ブラジルなどで導入が進んでおります。
また、今先生ご指摘の、大統領選挙間近のアメリカでございますけれども、これもご案内のとおり、二〇〇〇年の大統領選挙でのいわゆるパンチ式投票機の混乱などを踏まえまして、電子投票を導入する州が増加をしております。
また、最近の動きなんですが、有権者数が六億七千五百万人というインド、ここでは、ことしの四月の総選挙において全国一斉に導入されたところでございます。
投票所が七十万カ所、投票機が百七万台という非常に大規模なものとなっております。
これに対しまして我が国の状況でございますが、平成十三年十一月にいわゆる電子投票特例法が成立をいたしまして、地方自治体が条例を制定することによりまして、議会及び長の選挙で電子投票機を用いた投票が可能となりました。この特例法を受けまして、全国初の電子投票が、平成十四年六月に岡山県の新見市の市長選挙及び市議会選挙で実施をされております。
次いで平成十五年二月、昨年でございますが、広島市長選挙におきまして、行政区の一つでございます安芸区で実施されております。
直近でございますが、今月二十四日、この間の日曜日でございますが、岡山県の知事選挙におきまして、岡山県の条例に基づいて新見市で行われたところでございます。
現在までに、九団体、十二の選挙で実施をされております。ただ、総じて、有権者数が十万人以下の比較的小さな自治体で先駆的に取り組まれているところが特徴でございます。
また、今後の選挙でございますけれども、十月三十一日の宮城県の白石市の市長選挙、来月二十八日の三重県の四日市の市長選挙、ここで電子投票による選挙が予定されております。
一方、福井県の鯖江市では、昨年七月六日の市議会選挙におきまして電子投票が実施されておりますが、今月十七日に行われました市長選挙では、財政難を理由に電子投票実施条例を廃止しまして、従来どおりの自書式投票で行われたところでございます。
以上でございます。
森田委員
諸外国あるいは他の地域の状況はよくわかったんですが、東京都、都選管としては、この電子投票に向けてどのような取り組みをしているのか。
先ほど申しましたように、予算には毎年数千万、十四、十五、十六と計上されているようですが、都選管のこの電子投票に対する取り組みはどのような状況でしょうか。
高橋選挙管理委員会事務局長
都の取り組みでございますけれども、平成十一年九月に電子投票制度検討研究会を設置いたしまして検討を開始いたしました。
電子投票導入に際しまして、例えば電子機器の故障等のトラブルへの対応、あるいは、電子データですから、投票がきちんと正確性が確保されているか、こういったことをいろいろ検討いたしまして、実務的な課題あるいはその解決策、並びに円滑な導入に向けた提言などを盛り込んだ最終報告書を平成十四年三月に発表しております。
また、区市町村に対しましては、電子投票に関する情報を収集し、提供するとともに、選挙事務に携わる関係者に対しまして、電子機器の開発各社によるデモンストレーションを実施し、電子投票機の操作性やシステムの検証などを行い、電子投票の普及啓発に努めてまいりました。
さらに、今先生ご指摘のとおり、平成十四年度からパイロット事業といたしまして、東京都電子投票補助金交付要綱を定めまして、都内区市町村が電子投票を導入する際には、その導入費用について四分の一の財政支援を行うこととし、四千万円の予算措置を講じてきたところでございます。
森田委員
四千万の予算を組んでいるそうですが、残念ながらまだ使われていないというようなことです。
今後、都内での電子投票の実施可能性というか、見込みはどのように見ていますか。
高橋選挙管理委員会事務局長
電子投票を行っている自治体への実地調査、あるいは住民への啓発活動といたしまして電子投票の模擬体験を実施するなど、熱心に検討している団体は幾つかあると承知をしております。
今ご指摘のように、残念ながら、現在のところ、具体的に導入を表明している団体はございません。
今後とも、電子投票の導入に必要な各種の情報の提供や、実務面からの助言を行いまして、区市町村の自発的な取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
森田委員
最初に伺いましたように、国内では、他の地域では電子投票が行われている。高齢化社会が進んでくると、日本は字が書けない人というのは余りいないわけですが、しかし、手が不自由になったり、意思表示はできるけれども、なかなか字が書けないような高齢者もふえてくる状況ですから、電子投票というのは、そういう意味では高齢社会においては有効な方法ではないかなというふうに思っているわけです。
選管としては、電子投票の有効性、メリットというか効果、この辺をどのように考えているのか、その辺をちょっとお聞かせいただけると……。
高橋選挙管理委員会事務局長
電子投票のメリットでございますが、一般的に導入の効果として挙げられますのは、選挙結果の迅速な公表が可能となること、また、誤字あるいは脱字による無効票や疑問票が発生しないため、有権者の意思がより正確に投票結果に反映されること、さらには開票作業が少人数で短時間──これまでの団体の例をお聞きしますと、十分ないしは五十五分ぐらいで開票が終わっているそうでございますが、こういった短時間で終了できるなど、開票事務の効率化が図られることなどがございます。
森田委員
電子投票が行われると、開票速報等も夜通しで見る必要もなくなるような感じで、ある意味では速くていいし、ある意味ではちょっと楽しみがなくなっちゃうなという感じもしますけど、今後、必ずそういう方向に流れるのではないかなというふうに思いますので、選管としても、ぜひこの推進PRをやって、電子投票への移行がスムーズにいくように、ぜひ今後も努力をしていただきたいなというふうに思っています。
先ほど申し上げましたように、高齢社会で、選挙権があり、投票する意思があったとしても、手が不自由になってできないとか、さまざまな場合がありますので、ぜひその辺を含めて推進していただきたい。このことを要望して、質問を終わりたいと思います。
山加朱美委員長
ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。
これより人事委員会事務局関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十五年度東京都一般会計決算中、人事委員会事務局所管分を議題といたします。
本件につきましては既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で人事委員会事務局関係を終わります。
これより総務局関係に入ります。
決算の審査を行います。
平成十五年度東京都一般会計決算中、総務局所管分、平成十五年度東京都特別区財政調整会計決算及び平成十五年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計決算を一括して議題といたします。
本件は、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
大塚総務部長
十月八日の当分科会において要求のございました資料につきまして、説明をさせていただきます。
恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます平成十五年度各会計決算特別委員会第一分科会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
恐縮でございます。表紙をめくっていただきます。
市町村振興交付金、調整交付金の推移でございます。
振興交付金は公共施設の整備等に要する経費に対しまして、調整交付金は各種施策に要する経常的経費に対しまして、それぞれ財源補完する制度でございます。
それぞれの交付要綱で定めております事業区分別、配分項目別の交付金の推移を、平成十一年度から平成十五年度まで掲げてございます。
以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。
よろしくご審議のほどお願いいたします。
山加朱美委員長
説明は終わりました。
ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
星野委員
ただいまの資料の関係の交付金について質問をさせていただきます。
市町村に対する財政支援の充実についてですけれども、都内市町村の財政状況についてでありますが、先ごろ都が発表した平成十五年度の都内市町村普通会計決算の状況によりますと、平成十五年度決算は、歳入で一・四%の減、歳出も一・七%の減となっております。
歳入歳出ともに二年連続の減少となりました。
歳入では、地方税や地方交付税が減少し、歳入全体に占める一般財源の割合が二年連続で減少している一方、歳出では、扶助費が大幅に増加、投資的経費は十一年連続で減少であります。
また、少子高齢化に伴う財政需要なども勘案すると、将来にわたる財政負担の増加も懸念されております。
最近の政府の月例経済報告など、一部では、景気は堅調に回復しているとの見方もあるようですが、都では市町村の財政状況についてどのように認識しておられるのか、伺います。
荒川行政部長
平成十五年度の都内市町村普通会計決算につきましては、先生今ご指摘のとおりでございまして、市町村では、歳入の骨幹をなします市町村税が二年連続して減少するなど低迷する一方で、歳出面では、扶助費など義務的経費が増加傾向にございまして、財政の硬直化が進んでおります。
また、基金残高は長期にわたり減少傾向にある一方で、地方債残高は依然として高水準にあるということで、これらのことを考慮いたしますと、都内市町村の財政状況は、収支の改善に努力しているものの、引き続き厳しさが増しているものと認識しております。
星野委員
あと、簡単に一問だけ質問させていただきます。
そうした中で、地方分権改革が大きく進展する状況にあって、都内市町村は、これまでにも増して徹底した行政改革を進めていく必要があります。
都は、こうした市町村の自助努力を前提として、市町村に対する包括的な財政補完制度である振興、調整交付金を一層充実していくべきと考え、また、我が党は、毎年その増加等を復活要望してきたところでございます。これらに対して当局の見解を伺います。
荒川行政部長
ただいまご答弁申し上げましたように、市町村の財政状況が引き続き厳しさを増しておりますけれども、そういう中にありまして、お話の市町村振興交付金及び調整交付金につきましては、市町村の貴重な財源として、ますますその重要性が増しているというふうに判断しております。
都の財政も厳しい状況にありますけれども、今後とも、市町村の行財政状況等を十分に考慮しながら、ご指摘の趣旨も踏まえまして適切に対処してまいりたいと思います。
富田委員
私は、町会への都事業所の協力について、この一点、一問限りお伺いをさせていただきます。
町会は、地域コミュニティの担い手であり、行政と住民とのパイプ役として重要な役割を果たしております。また、東京都が行う事業にも、さまざまな面でご協力をいただいているところでございます。
例を挙げるとするならば、町会が主体となって防災市民組織をつくり、防災活動に取り組んでいるほか、治安の悪化が懸念される昨今、街路灯の管理を行うなど、地域の安全にも貢献しております。
また、都事業で行う道路整備などでは、地域への説明会設定でなくてはならない存在となっています。
こうした町会から、地域にある都の事業所や営業所も、地域に根差した町会の仲間として何らかの協力をいただけないかという声が上がっております。この協力の一つのありようとして、町会費を負担するということが挙げられます。
実際に、都の事業所や営業所で町会費を払っているところがあるようですが、その費用の出所は、所長などのポケットマネーであったり、あるいは事業所や営業所で働く職員が割り勘で負担をしているというような状況のようでございます。
日ごろから町会がさまざまな都事業に協力していることなどを考慮し、都の出先機関である事業所や営業所なども、町会費をしっかりと予算化して負担することはできないものでしょうか。
町会や自治会の窓口は生活文化局であるということは承知をしておりますが、あえてこの課題について総務局の考え方をお伺いいたします。
大塚総務部長
町会には、都の事業の円滑な実施のため、日ごろからさまざまなご協力をいただいているところであることはお話のとおりでございます。
お話の町会などへの会費の負担についてでございますが、都の交際費の支出基準の中では、地域住民等で組織している団体で、会の設立趣旨、運営方針及び会員構成等から、事業への協力や円滑な運営のために加入する必要があると判断されるものについては、その構成員となり、会費を支出できると規定されております。
厳しい財政状況下でもございますので、支出基準に基づいて適切に対処していきたいと考えております。
富田委員
ただいまのご答弁によりますと、交際費支出基準を適用して町会費を支出することが可能だということだそうでございます。都の事業所や営業所も、地域の仲間の一員として地域にあるわけですから、ぜひとも適切に対処していただきたいと要望をさせていただきます。
さて、この都庁舎なんですけれども、町会という視点で見ますと、西新宿地区町会連合会の地域にあるということになるわけですが、都庁のある土地は淀橋浄水場がありましたが、昭和四十年に浄水場が東村山に移転した。
そして、この跡地を購入した企業は、新宿新都心開発協議会というのを結成したというふうに聞いております。
この新都心開発協議会自体は、実は、新宿に新たな高層ビルを建設して副都心を造成することになったため、会員の各社が協力して、それにふさわしいまちづくりをするということで連絡協議会をつくったということでありまして、地域の催事あるいは町会行事を行うため、町会にかわるものとして位置づけられているようでございます。
民間企業の相互調整が主目的であるということから、都庁が直接参加するというような性格ではないということは承知しております。
しかし、都庁舎といえども、地域の一員であることを考慮すべきだというふうに私は思います。
町会行事の中には地域の祭礼があるわけで、これを公の立場で祭礼に参加するということは困難であるということはわかっておりますけれども、都庁舎としての地域のかかわり、町会行事への参加などについてぜひともご検討いただきますよう、重ねて要請し、私の質問を終わります。
森田委員
それでは、私の方で、セキュリティーに関して少しお伺いしたいんですけれども、明年の四月から個人情報保護法が施行されたりして、個人情報に対する考え方が今非常に大事になってきている。
ちょっと調べたデータによると、ことしの二月から十月の間で、主な漏えい事件だけでも十数件ございまして、例えばソフトバンクが四百五十二万人の委託先の情報が漏れたとか、ジャパネットたかたでは、顧客情報が三十万人流出したとか、あるいは、ちょっと驚いたのは、某参議院議員候補者支援者名簿の盗難というので数千人の名簿が出たとか、そういうことで非常に大きな話題になっているようです。
東京都は多くのデータを持っているわけですので、この辺の個人情報というのは非常に大事じゃないかなと。 これは、ある例でいうと、宇治市の住民基本台帳から、氏名、住所、生年月日、性別、それから戸籍、世帯主、そんなような情報が流れて、二十二万人の情報が流れた。
それで、何人かが告訴して裁判になった。そうしたら、補償額が一人当たり一万五千円という裁判結果が出た。全員がもし告訴したら、二十二万人ですから、掛けると三十数億円の補償額。
一部の人の告訴だから、そんなには今回かかっていませんでしたけれども、もしこれが東京都になったら大変なことになって、もしかしたら都財政が破綻しかねない、こんな状況になるわけです。
そのぐらいに多くの情報を抱えている東京都、この東京都の情報セキュリティーはどのようになっているのか、まずお伺いしたいなというふうに思っています。
永田IT推進室電子都庁推進担当部長
東京都では、情報セキュリティー管理体制の整備、組織的な取り組み方針を明文化した規程の整備、職員への周知徹底、情報セキュリティー対策の評価及び見直し等、こういった内容を持ちます東京都情報セキュリティーポリシーを定めまして情報セキュリティーの確保に努めております。
情報セキュリティーポリシーは、基本方針、対策基準、実施基準の三段構成となっておりまして、全局のシステムは、共通の対策基準に基づき、それぞれのシステムの重要性に見合った実施基準に沿って情報セキュリティーを確保することとしております。
森田委員
東京都は、さまざまな大量のデータが入ったシステムを持っていると思うんですが、主なだけでもどんなものがあるか、ちょっと紹介してください。
永田IT推進室電子都庁推進担当部長
個人情報を大量に扱っているシステムには、住民基本台帳ネットワーク、それから固定資産税など、都での課税から収入管理に至る一連の税務事務を行う税務情報総合オンラインシステム、そして、患者情報などを扱います都立病院情報システムなどがございます。
これらのシステムは、個人情報を大量に扱うという重要性から、コンピューター室へのIDカードによる入退室管理や監視カメラの設置、そして、IDやパスワードによるアクセス制限等、一層厳しいセキュリティー対策を実施してございます。
森田委員
今までの、東京都じゃありませんよ、ほかの民間会社なり、あるいは他の官庁での情報流出等は、機械そのもの、システムそのもののセキュリティーのミスではなくて、どちらかというと人為的な流出というのが非常に多いように聞いています。
例えば、廃棄したパソコンが、壊したつもりが壊れていなくて、そこからデータが出てきたり、あるいは出入りの業者さんが、どういう目的かわからないけれども内部に入って行って、業者ですからパソコンを使える、そこからデータを抜いていくとか、そういう人為的な事件が結構多いように聞いております。
ほかの部署でも、例えば、東京都全体では監査というのが行われていますね。
内部監査もあるし、外部監査もあるし。
今セキュリティー監査というのが非常に重要な監査の一つになっておりますが、東京都の場合は、そういう監査体制というのはどのようになっているのでしょうか。
永田IT推進室電子都庁推進担当部長
これまで都では、東京都情報セキュリティーポリシーに基づきまして、順次システムの評価を行って、情報セキュリティーの確保に努めてまいりました。平成十五年度には、セルフチェックリストを作成いたしまして、すべての重要システムについて自己点検を行ってきたところでございます。
今年度は、情報セキュリティーの水準をさらに高めるために、個人情報など重要情報を扱うシステムにつきまして、外部の専門家によるセキュリティー監査を実施する方向で現在準備を進めているところでございます。
森田委員
ある私の知人が、ある県のセキュリティーの勉強会をやって、管理職以上の皆さんに講義をやった。
ところが、そういうセキュリティーの大事さ、あるいは今のITのことが、課長さん以上だと、わけわからない人が半分以上いた。何の話をしているのかわからない。若い人はわかるんだけれども、大事な管理職の皆さんが全然理解できていないという話も聞きました。
都庁の場合は、そういう意識啓発というのはどんな形で行っているのか教えていただきたいと思います。
永田IT推進室電子都庁推進担当部長
ご指摘のとおり、情報セキュリティーの確保のためには、職員の意識の向上が不可欠でございます。東京都はこれまでも、関係者向けに情報セキュリティー研修を実施するとともに、電子メール及び掲示板等によりまして、情報セキュリティーの基礎知識でありますとか、あるいはTAIMSパソコンの利用心得でございますとか、また、最近、蔓延しておりますウイルス情報などを提供することによりまして、適時、注意喚起を行うとともに、職員の意識啓発を行ってまいりました。
従来、各局が行う研修に対しまして、講師を派遣するなどの支援を行ってまいりましたが、平成十四年度からは、各職場で情報化推進を担当しております職場ITリーダーを対象に総務局が研修を実施し、全職員の意識啓発に努めております。
本年度はさらに、新しく東京都に入ってまいります新入職員全員を対象といたしました情報セキュリティー研修を実施しております。
今後は、全職員の意識をさらに高めるために、各所属で研修を実施できるよう講師を養成いたしまして、都庁全体の情報セキュリティーレベルの向上に努めてまいります。
森田委員
東京都は、非常に一生懸命取り組んでいるということはよくわかります。ただ、これは、関係している、実際にITに絡んでいる人だけが管理しているのではなくて、やはり全員がそういう意識に立たないといけないなと。
そのためには、管理職の皆さんがどういう意識に立っているか、この辺が非常に大事じゃないかなと思うんですが、管理職に対するセキュリティー研修というか、その辺の教育というのはどのように行っていますか。
永田IT推進室電子都庁推進担当部長
情報システムのセキュリティーを確保するためには、職員を管理監督する立場にある管理職に対する教育が重要であると考えております。
都では、東京都電子情報処理規程で、総務局長をセキュリティー総括主管者、各局長をセキュリティー主管者、各部長をセキュリティー管理者、各課長をセキュリティー責任者と定めまして、それぞれの役割を明確にして情報セキュリティー管理体制を確保してございます。
管理職向け情報セキュリティー研修につきましては、これまで各局がそれぞれ実施をしているという状態でございましたが、今年度は、全管理職を対象といたしましたセキュリティー説明会を総務局が実施いたしまして、既に半数にわたる千二百二十一名の管理職が受講してございます。
今後も引き続き実施することといたしておりまして、今年度中に全管理職が受講する予定というふうになってございます。
今後とも、管理職に対するセキュリティー教育の充実に努めてまいります。
森田委員
東京都はさまざまなご努力をしていて、今のところ、こういう事件が起こっていない。
ただ、同じ都内で、例えば世田谷区は、区役所のパソコンに大分トラブルが起こって、ほとんどウイルスにやられちゃったというような話もありました。
そんなので、これからどういうことが起こるかわかりませんし、また、あるところでは、メールアドレスが百二十件流れたというだけで大変な事件に報道されている。
そうやっていうと、東京都というのは非常に多くのデータを持っているわけですので、自分たちの抱えているシステムは小さいシステムと思っていても、そこには重要情報が入っているという前提で動かないといけないかなというふうに思っております。
今お話を聞いたら、局長は、セキュリティー総括主管者という非常に大切な役割を持っているようなんですが、この東京都の個人情報保護に向けた局としての考え方、あるいは東京都全体としての総括責任者として今後どのように取り組んでいくか、決意を伺って私の質問を終わりたいと思います。
赤星総務局長
ただいま森田副委員長から、情報セキュリティーにつきましてさまざまなご指摘を受けましたけれども、私ども東京都は、電子都庁の構築によりまして、都民サービスの向上と業務の効率化を進めてまいりました。
その一方で、住基ネット、電子申請システムあるいは電子カルテシステムなど、特にプライバシーの保護の必要な個人情報を大量に取り扱うシステムが稼働いたしまして、従来にも増して情報システムにおきます個人情報保護が重要となっていると認識しております。
これまでも都では、先ほど来部長が申し上げていますように、東京都情報セキュリティーポリシーに基づきまして、管理体制の確立、技術的な安全性の確保、あるいは監査、職員の意識啓発など、さまざまな対策を実施して情報セキュリティーの確保を図ってまいったところでございます。
現在、東京都個人情報の保護に関する条例の改正の準備が進められておりますが、情報システムにおきます個人情報保護に関しまして、さらに高い水準が求められております。
今後は、生体認証など最新の技術動向も踏まえながら、情報システムのセキュリティー対策を実施いたしますとともに、職員教育の充実を図りまして、情報セキュリティーの確保に万全を期してまいります。
松村委員
総務局総合防災部は、切迫性が伝えられる首都直下型地震などに対する取り組みを、二〇〇三年、平成十五年度にも、都民の期待にこたえるべき活動を精力的に行ってきたと思います。
また、首都として、大都市として、東京は、日本のように多発する地震に対し、全国の支援、これをバックアップする、そういう重要な役割も担っているというふうに思います。
そこで、平成十五年度で、他の府県との大規模地震などに対する災害協定の締結状況がどうなっていたのかを改めてお聞きしたいというふうに思います。
中村総合防災部長
相互応援協定でございますが、まず、全国知事会におきまして、東京都も加盟してございますが、全国知事会における広域応援に関する協定がございます。
それから、東京都を含めまして関東の各県と静岡県、山梨県、長野県の一都九県での震災時等の相互応援に関する協定を結んでございます。また、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、横浜市、それから川崎市及び千葉市、さらにさいたま市との間では、八都県市災害時相互応援に関する協定を結んでございます。
さらに十四大都市でございますが、東京都、札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、川崎市、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、北九州市及び福岡市という十四大都市との間でも、十四大都市災害時相互応援に関する協定を結んでございます。
松村委員
新潟県とは協定がなかったようでありますけれども、十月二十三日に起きた新潟中越地震は、けさの報道では死者が三十一名、負傷者が千三百人という多くの犠牲者を出す大惨事になりました。
避難者は約十万三千人に上っていると聞きます。
いまだ水や食料が不足するという事態に陥り、多くの方々が相次ぐ余震に眠れない夜を過ごしています。
亡くなられた方々に心からのご冥福をお祈りするとともに、被災者、被災地の皆さんに心からお見舞い申し上げます。
今回の地震で、都には被害がなかったと聞きますが、新潟地震を対岸の火事と受けとめることはできません。
都として、この地震に関してどのような支援を開始したのでしょうか。
中村総合防災部長
新潟県中越地震の被災地に対する東京都の支援でございますが、都は、地震発災直後から本日まで、さまざまな支援を実施してきております。
具体的には、発災直後に広域緊急援助隊、緊急消防援助隊を派遣したほか、水道局におきまして給水車等の搬送、福祉保健局におきまして災害医療派遣チームの出動など、迅速な応急復旧活動の支援を行ってございます。
さらに、緊急支援としてクラッカー三万食、アルファ化米十六万食、毛布一万枚など、食料を中心とした都の備蓄品を搬送したほか、建築物の応急危険度判定員の派遣なども実施してございます。
松村委員
新潟中越地震は、夕刻暗くなり始めて発生したため、被害実態がなかなかつかめなかったようであります。日がたつにつれて被害の大きさがわかってきました。
今も新たな被害報告が続く中、震災の被害を復旧するまでには相当な時間が見込まれ、今後さまざまな支援が必要になると考えます。今後の支援策についても、都の考え方を伺います。
中村総合防災部長
今後とも、都は国や県の要請を踏まえまして、必要な支援策について検討していきたいと考えております。
松村委員
ぜひ支援を強化していただきたいと思いますけれども、今の刻々伝わる情報でも非常に高齢者が多く、またそれがショック死という本当に痛ましい、亡くなられる方も多いとか、そういう中で、これから本当に雪が多く降るということで、村というか町みずからが避難するとかいうことの報道にも接する中で、神奈川や埼玉などでは、高齢者などを避難をさせる場合に、受け入れ体制を整えているということも聞きました。
ぜひ東京都も、阪神・淡路大震災の教訓もありますし、今後、国や府県と連絡をとり合いながら取り組みを広げていくということでありますので、そういう点にも、ぜひこたえていただきたいということを要望したいと思います。
大地震の切迫性が指摘されている東京直下型で、大きな地震が発生すれば、地震災害に脆弱な地域やまちの構造からも、救出活動が非常に難しい地域があります。被害が拡大するおそれがあると考えられます。
そこで、これは私、この各会計決算の中で消防庁でも聞きましたけれども、そういう起きる地震の被害想定というのが、果たしてされているのでしょうか。
この点についての、総合防災部の取り組み状況について伺いたいと思います。
中村総合防災部長
直下型地震による被害想定でございますが、東京都は、平成九年に被害想定を調査いたしました。
想定される地震の種類は、区部や多摩などにおきまして、直下型といたしまして、地震規模については阪神・淡路大震災と同じマグニチュード七・二、発生の時期は冬の夕方六時といたしました。
区部直下の場合に想定される被害といたしましては、死者約七千二百名、全壊約四万三千棟、火災発生約八百件、ライフラインの寸断などが生じるというふうに想定してございます。
松村委員
そういう貴重な想定というか、それが果たして地域地域の被害想定までになっているのか、そしてまたそれが各地域の住民、この規模の地震が起きたら、我々のまちや地域でどういう被害が起きるのかというところのレベルまでに、やはり取り組みを強化していく必要がある。
例えば、今の被害想定でありますけれども、洪水、水害のときのハザードマップというのが、各区市町村での取り組みも始まっております。
もう少し幾つかの地震の規模などを想定した被害想定が、それぞれの地域で具体的にどういうふうに起きるのかというようなことを、やはり刻々とらえながら住民の意識も高めていく。
そして、それに基づいて地域住民がいざという震災に初動体制、どれだけの人命が救えるか、どれだけの物的損害をこの地域では出さないで済むのか、そのためには、じゃあ自分たちとしては何をやるべきか、どういう機材とか体制が必要なのかということを、住民みずからがやはり考えられる取り組みが、今までの阪神の、あの経験の取り組みなどからも非常に重要だと、専門家も指摘しております。
そういう点では、被害想定の内容を広く住民に周知することと、住民への周知と住民の防災意識の、今いいました向上を図るための都の取り組み、進められていると思いますけれども、今後のことも含めて、どういう取り組みが必要かということについてもお伺いしたいと思います。
中村総合防災部長
ただいま申し上げました被害想定でございますが、これにつきましても、都は既に公表してございます。
また、これに基づく地域危険度マップ、これは地域ごとの危険度を地図に落とし込んだものでございますが、地域危険度マップを既に都民にも公表してございます。
さらに、毎年九月一日には総合防災訓練を実施し、防災意識の向上と、都民の参加によるさまざまな訓練を行ってございます。
今お話ございましたように、阪神・淡路大震災では、防災市民組織による人命救助や消火活動が発災初期から大きな力を発揮した、こういうふうにいわれております。
私どもの調査でも、こういうことが判明してございます。
このために、都におきましても、みずからの命はみずからで守る自助、みんなのまちはみんなで守る共助、これらを基本理念にいたしまして、区市町村と連携して防災リーダーの養成講習会の実施や防災市民組織の訓練への参加など、住民の防災意識と地域防災力の向上に努めているところでございます。
今後とも、住民の防災意識、地域防災力の向上に東京都としては努めたいと考えてございます。
松村委員
各地域でも、幾つか本当にすぐれた先進例もあるやに聞いております。
東京でもそういう取り組みを行っているところもあります。
ぜひ防災の、この東京都の中での総合防災部の果たすリーダーシップといいますか、全庁的な調整も含めた、区市町村とか消防庁だとか、そういう取り組みをまとめて、本当に住民意識のレベルまで高める、まだまだやはり取り組みの強化が求められているというふうに思いますので、一段のご努力をお願いしたいというふうに思います。
次に、区市町村交付金について伺います。
二〇〇三年、平成十五年度予算では、きょう資料も出していただきましたけれども、市町村交付金、振興交付金と調整交付金がございますけれども、それぞれ前年度対比で、市町村振興交付金は十億円の減で八十億円、市町村調整交付金は二十億円の増で八十億円、ちょっと表にはありませんけれども、特別区都市計画交付金は十億円増の百五十億円でしたが、本決算においてはどうなったでしょうか。
島都区制度改革担当部長
都市計画交付金の交付額についてのご質問でございますけれども、ご指摘ありましたように、予算額については、百五十億円に対して交付額は約百三十三億円。
したがいまして、不用額は十七億円、率にいたしますと一一・三%となっております。
松村委員
今ご答弁があったのは、最後の都市計画交付金についてですが、そうすると、市町村の振興交付金と調整交付金は執行率が一〇〇%だったということですか。
荒川行政部長
執行率一〇〇%でございます。
松村委員
そこで、まず多摩振興にとって欠かせない市町村交付金についてです。
現在、東京都民三人に一人は多摩都民ですが、これからの人口の増減の推移でいくと、十年後には都民二人に一人が多摩都民となりますと。
そこで、これまでにも、昨年の決算でも私、いろいろ伺ったところでございますけれども、依然として多摩格差というものがあるんではないか。
例えば、下水道とか道路では大分格差が是正されてきたけれども、やはりソフト面、例えば乳幼児の医療費の所得制限、これが広く残されておりますし、中学校給食の実施も、まだ半数程度の実施にとどまるなど、そういう区部との格差はいまだに残されており、同じ都民でありながら、財政力の違いによって、住民が受けることのできるサービスが残されていると。
厳然とした格差だというふうに私たち認識し、絶えずこの格差の是正もあらゆる機会に求めてまいりましたけれども、区部と多摩の格差の現状をどうとらえているのか、改めて伺いたいと思います。
荒川行政部長
区部と多摩の格差というものをどういうふうにとらえるかということでございますけれども、いわゆる三多摩格差八課題といわれる、義務教育施設あるいは下水道等の八つの課題がございますけれども、これにつきましては、これまで都と市町村とで協力して積極的に取り組んでまいりました結果、現在ではかなりの部分で解消してきているというふうに考えておるところでございます。
ただ、もちろん時代の変化に伴いまして、いろいろな行政上の課題、あるいは財政上の課題があることは十分承知しております。
しかしながら、今後、区部との格差是正という、ある意味で画一的な対応ではなくて、市町村の中にも区部にはない、いいところがございますし、そういうものを伸ばしていくとか、あるいは整備が不十分なものについては、それは緊急性があるということで、整備に対応していくというようなことで、地域の特性ですとか、あるいは緊急性を踏まえた対応、取り組みということが必要ではないかというふうに考えております。
松村委員
最近の動向を見ても、交付税が国によって大幅に削減されるとか、補助金も減る。また、東京都みずからも、多摩の保健所とか、それからいろいろな社会施設、そういう都の直営施設の廃止や統廃合だとか、我が党もこの間、さまざまな点で指摘しましたけれども、そういう点では、明らかにそれが埋まるのではなくて広がると。
しかし、そういう自治体独自のニーズや取り組みにおいては、当然カバーできないものがあるということで、多摩市町村会からも引き続き、そういう行政格差を埋めるべく、東京都の支援を切実に求めているというふうに思います。
そういう中で、市町村調整交付金は、区部との格差を是正するとともに、多摩市町村での行政水準の確保を図ることを目的として出発したものですけれども、依然として今日の中で、その調整交付金の役割は重要となっています。
私どもも、七月に出された市長会の予算要望、これを受け取りましたけれども、その中でも、第一に市町村調整交付金を挙げ、年々厳しさを増している市町村財政を補完する上で極めて重要であるとして、その増額を求めています。
そこで、所管局として、多摩市町村交付金がこれまで果たしてきた役割、また今後の役割をどのように考えているのかを伺います。
荒川行政部長
市町村調整交付金は、もう一つの市町村振興交付金と並べて、その市町村の行う各種施策に対する一般財源を補完する制度でございまして、これまで都内の市町村の行政水準の均衡、あるいは多摩、島しょの振興に役割を果たしてきたというふうに考えておりますし、今後ともその役割は変わらないというふうに考えております。
松村委員
ぜひ、この市長会の要望の第一にあります、特に調整交付金については増額を求めておきたいというふうに思います。
次に、区部についても一、二伺わせていただきますが、都市計画交付金は任意の補助金として、第二次財政再建推進プランでは削減の対象にしようとしていますけれども、これに対して、その窓口となり、同じ自治体として、相互に本当に補完し合いながら進めていこうという、その行政府の総務局の果たす役割は大きいと思うんですけれども、区側がこういう東京都のとらえ方に対しては、非常に不安とか、また企画部長会でしたか、この夏には、そういう位置づけや評価に対して、抗議めいた意見を求めてきているやに新聞報道でも私ども知りました。
区側は、こういう東京都の動きに対して、どういう見解を持っているのでしょうか。
島都区制度改革担当部長
ただいまお話ありましたように、区の部長会の方から申し入れがございました。
特別区の方は、本来、基礎的な団体の目的税である都市計画税が都税である中で、都区の都市計画事業の実施状況に見合った形で配分されるべきだというような主張をしております。
この税の性格づけに対しましては、都といたしましては、都市計画税は地方税法上、都市計画法に基づいて行う都市計画事業でありますとか、土地区画整理法に基づきます土地区画整理事業に要する費用に充てるために、東京都が賦課徴収している目的税でございまして、法律上により特別区に配分すべきものとされています調整三税の一定割合とは、制度上、性格を異にするというような認識でございます。
したがいまして、都市計画交付金につきましては、特別区における都市計画事業の円滑な促進を図るという観点から、今後とも、区と十分に議論を進めていきたいというふうに考えております。
松村委員
私は、区議会議員を務めさせていただいた立場もございますので、これまで都市計画税が市町村税でありながらも、二十三区、東京都の内部団体ということで出発し、そして都市計画事業は主に東京都の役割分担。引き続き制度改正があったときにも、その経緯からの、この課題が残されましたけれども、明らかに時代状況が進んで、区側も多くそういう仕事を、今まで東京都が行っていたものをやっているという厳然たる事実があるというふうに思うんです。
そこで、もう一つ、これも財務局の資料で、先ほども平成十五年度の決算では十七億円、不用額となったということで、あたかもそういう区側の計画需要がもう減少して、ないんだと。
だから、それに比べて、東京都の都市計画交付金百五十億円が使えずに残されているんだと。
だから、当然削減対象というか、削減すべき中身みたいに、この資料では載せられて、これもまた区側から、都民に誤解を与えるものではないかという反発があるやに聞き、私もそのいい分の方が正しいんじゃないかというふうに思っていますけれども、これについては、改めて、皆さん方東京都が、財務局という所管が違っても、見ておられると思いますけれども、これについての皆さんの見解というのを、正確にというか、中身ですか、仕組みというか、システム上どうなのかという点についてわかりやすく都民に説明していただきたいと思います。
特に、区側の見解についてご紹介いただければと思います。
島都区制度改革担当部長
今ご指摘がありました「今後の地方財政を考える」の内容につきまして、先ほど申し上げました都市計画税の性格づけについての申し入れはございましたが、今お話の不用額についての具体的な対応の申し入れはございませんでしたが、具体的な交付金の予算につきましては、各区が事業計画を作成して、それに基づいて対象となる都市計画事業の需要を把握して対応しているところでございます。
お話の不用額が発生いたしましたのは、実際の執行段階において、事業規模の縮小等により各区の対象経費が、今申し上げました当初の計画時に比べて減少したということによって発生したものと認識しております。
松村委員
いや、実際に仕事が少ないとか、ないというんじゃなくて、多くやっているわけですよ。
しかし、この今のシステム上、三五%を上限にするとか、限られている中で、こういう事態が発生しているというふうに私も認識していますけれども、いずれにしても、皆さん方が区側とも本当に議論している中での主張というのもよく受けとめながら、同じ東京都の進めることですから、しっかりとそこら辺、意見をいうべきことは、所管局としての私は当然の役割というか、重要さがあるというふうに思います。
そういう点を要望して質問を終わらせていただきます。
山加朱美委員長
ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で総務局関係を終わります。
以上をもちまして第一分科会における決算の審査は終了いたしました。
なお、本分科会の審査報告につきましては、分科会委員長において取りまとめの上、委員会委員長に提出いたしますので、ご了承願います。
これをもちまして第一分科会を閉会いたします。
出典:各会計決算特別委員会第一分科会第六号https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/special-accountiong/2004-20.html
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